社長の部屋
003「 桃から生まれたスピノザ 」
24.06.07社長の部屋
むかしむかし、あるところに、
不思議な4人の女の子たちが暮らす、
村がありました。
みんな良い子で、
それぞれ一生懸命に考えて、
暮らしていました。
ヨネちゃんという女の子は、
失敗しないように、
失敗しないようにと、考えて
暮らしていました。
みどりちゃんという女の子は、
早くしないと、
早くしないと、
って、考えていました。
リカちゃんという女の子は、
負けないように、
負けないようにと、
考えていました。
負けそうになると、
親を連れてきました。
カーズという女の子は、
太陽がみんなに言った事を
全部自分の事だと背負って
暮らしていました。
重くなりすぎると、
バイトに行きました。
みんな、本当に可愛い子たちでした。
そして、
一生懸命に考えて生きていました。
ときどき4人は、
村の近くの河原でケンカになりました。
みんな、一生懸命だけれど、
考えている事が違うので、
噛み合わなかったのです。
その日も4人が河原で喧嘩していると、
河から見たことも無いような、
大きな桃が流れてきました。
なんだろう?
4人はケンカをやめて、
その不思議な桃について考えました。
ヨネちゃんは
危ないから逃げよう!
と言いました。
みどりちゃんは
早く帰ろう!としていました。
リカちゃんは
闘う構えを見せ、
カーズは
重く受け止め過ぎていました。
すると突然、大きな桃は
「パカっ!」と割れて
中から「スピノザ」が出てきました。
その人は、何だか良さそうな人でした。
みんなはスピノザから桃をもらって食べました。
すると、何だか心が落ち着きました。
4人はケンカの度に河原に行って、
スピノザから「知識の桃」をもらって、
食べるようになりました。
4人は次第に、ケンカが減りました。
ポイントも一致するようになって行きました。
ずいぶん喧嘩をしなくなったので、
4人は久しぶりに河原に行ってみました。
すると、
もうスピノザはいませんでした。
でも、4人は昔のように反応しませんでした。
スピノザは、自分たちの血や肉となって、
心のコリをとっているのだと感じていたからです。
そうやって、
4人は素晴らしいセラピストになって行きました。
だから今では、
サロンの机の上で、
スピノザがみなに微笑んでいるのです。