白金百景
2 春夏秋冬
18.02.03
さて、港区白金台は?
春は
皇后陛下の後輩にあたる、小さな女学生たちがバス停にあふれ、
新小学生の男の子たちは、探検ゴッコでシエナ本館の裏庭へ入ってくる。
2年草の大根花が、裏庭を薄紫一色にして、その間を蝶が舞い、
シエナ別邸の池では、鯉の赤ちゃんが生まれる。
夏
福沢さん(亀)の為に創った神社があるシエナ別館の屋上、
そこからから見る優雅なオレンジ色の空は、
都心とは思えないほど大きく、
黒沢明の「生きる」という映画を想いおこさせるほど美しい。
カラスたちが、国立自然教育園の森で待つ雛の元へ、
夕日をバックに帰って行く。
秋には
プラチナ通りの樹齢80年クラスの銀杏の街路樹が色づき、
歩道に落ちたギンナンが匂うので、踏まない様に歩く。
落ち葉の掃除は毎年大変だけれど、
本館の裏庭を一面黄金色にする天然の絨毯はどこか暖かい。
冬の白金台は
本館の小路に雪が降ると、翌々日までなかなか解けない。
スタッフ総出でゲストが通れるように、雪かきをする。
猫のしじみは、2Fのテラスで丸くなって寝る。
本館の床には囲炉裏が掘ってある。
そして16年前
白金台駅開業一年後で、まだ目黒通りにはマンションも少なく、
夕方になると、人の数と散歩する犬の数が同じくらいで、
子供をほとんど見かけない大人の街でした。
その頃、シエナは都ホテル向かいのマンションの一室で生まれました。
時の流れ
68年前
旧朝香宮邸は一時首相公邸として使われ、
吉田茂と白洲次郎による日本の再独立に向けた舞台となり、
その後、国賓、公賓の迎賓館(白金迎賓館)として、
赤坂迎賓館開設まで使用されました。
時の流れ
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107年前
19世紀フランスのアミアンで、聖マグダレナ・ソフィア・バラにより、
創立された女子のための寄宿学校、聖心女子学院は、
その後4名の聖心会修道女によって日本へ、
1908年語学校開校、翌年白金三光町に校舎・正門が落成しました。
時の流れ
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130年前
後にヘボン式ローマ字で知られるヘボン博士による横浜ヘボン塾の後身、
東京一致英和学校、英和予備校と、東京一致神学校の合同により、
明治学院が白金に設立されました。
第一回卒業生は島崎藤村など20名でした。
時の流れ
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もっと前
白金一帯には、平安時代から室町時代にかけて豪族の屋敷が点在していた。
雑色(天皇の秘書役)柳下上総介が国司としてこの地を開墾、
白金城とも言われた屋敷を構えた(現国立自然教育園と伝えられる)
大量の銀(しろかね)を持つ長者だったことから、白金長者と称され、
一帯はいつしか白金村と呼ばれるようになった。
時の流れ
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